Jinaの途上 3 【神戸からの被災地支援】でのボランティアカットの後に、スタイルアサヒに掲載していただき、全国から次々に電話がかかってきました。
問い合わせはいっぱいあるのに、提携先がたりない
お問い合わせをいただいた地域の美容室に電話し
初回なので、場所をお貸しいただけたら、全てこちらで責任を持ってカウンセリングし、販売ができたらマージンだけをお支払いします。と持ちかけても
「そんなうまい話?」と不信がられることばかり
タイミングよく会場が借りれた時は、お客様に喜んでもらいましたが、せっかくのお問い合わせに、お答えできないことも多々ありました。
そんなお問い合わせを受けている中で、福島県のお客様からも電話がありました。
「最近、抜け毛が酷くて部分ウィッグに興味があるんですが
こちら、福島県なので〜」
と電話からも申し訳なさそうな声の響き〜
「大丈夫です。私、もう歳なので、放射能なんて怖くありません。福島でもどこでも伺いますよ」
明るく応えると
「えっ? 本当に来て頂けるんですか?」
「もちろん!」
毎日のテレビ報道から、「福島イコール放射能」のイメージが強く、直接放射能被害が出ていない地域でも、風評被害で多くの方が苦しまれていました。
今の髪型、髪の色、分け目をお聞きして新しい部分ウィッグの見本を新たに3台製作し持参しました。
駅に迎えにきてくださった時、うつむき加減で寂しそうに感じました。
ご自宅に訪問し、カウンセリングの後、持参したサンプルウィッグを試着
その中の一つがぴったり!
「え〜っ? 電話で話しただけで、どうしてここまでぴったりなものが作れるのですか?」
心の中でニンマリしながら
「経験です」
電話で聞く情報とお客様の声の雰囲気で、大体イメージ通りに仕上げることができていました。
今では、オンライン相談で、お顔を見てサンプルをお見せしながら、細かく好みをお聞きできるので、随分仕事がしやすくなりました。
部分ウィッグをつけて、一気に顔が明るくなったお客様が、また駅まで送ってくれました。
その後、ずっと、
「私は明石さんのおかげで生きています」
なんて、大袈裟すぎるほどに褒めてくださり、年に2〜3回は今でも神戸に会いに来てくださいます。
いきなり髪が抜け出したら、途方にくれて、
どうしたらいいか分からなくなる。
今までしていたヘアースタイルが楽しめない。
でも、自分にぴったりのウィッグを人毛でオーダーできたら、
5年前、10年前の自分に戻れます。
明日Jinaの途上 5 【A社のウィッグを7台】に続く〜