今日はアピアランスケアの中で一番需要の多い「医療用ウィッグの準備について」
(一番下にの動画でもご覧いただけます)
癌が見つかってショックを受けている時に、
お医者様からウィッグを準備する様に勧められて、慌てて探される方がほとんどです。
一口にウィッグと言っても
お値段は1〜2万円の物から50万円以上、中には100万円を越すものもあります。
その差はなんなんでしょう?
医療用ウィッグと言いますが、もちろんウィッグには治療効果はありません。あくまでも外見を補うものです。
そのウィッグが、どうしてこんなに価格に差があるのでしょうか? 不思議ですよね。
まずウィッグには
既製品 セミオーダー オーダー の3種類あります。
既製品では植毛されている髪はほとんど人工毛ですが、
その人工毛にも、見てすぐわかる安価なものと、
見た目は人毛にそっくりで耐熱性のある高品質なものがあります。
植毛の方法は 機械植の場合、と手植え、または一部だけ手植え
というものもあります。
機械で植えると数時間で1台のウィッグを仕上げることができますが、
人間の髪の生え方を真似て人の手で丁寧に植毛すると1ヶ月以上かかります。
オーダーの場合、まず、頭の型をとって
ぴったり合うネットを作り
そのネットに丁寧に手で植毛して製作します。
そこからお客様のご希望に合ったデザインに仕上げていき、
納品まで3ヶ月以上かかります。
Jinaサロンでの全頭ウィッグの型取りは
細部まで綿密に自分の頭の形のままのネットを!
一方セミオーダーは頭の型はS M Lの中から選んでいただき、
ヘアースタイルはご希望通り仕上げていくものです。
一般的にセミオーダーではほとんど人工毛もしくは1部人毛で
植毛方法も機械植毛か一部手植えという手法が使われています。
高品質な人工毛を使用すると価格が高くなり、
人毛の割合が多くなるとまた高くなります。
ネットやカタログの写真を見て値段を見るだけでは
わからない品質の良し悪しがあります。
例えば人毛40%使用と書かれていても
本当に40%使用されているかどうかは判別がつきません。
ウィッグに使うネットの部分も、
例えばオーガニックコットンを使用されていると安全でいいのですが、
湿度の高い日本で、汗ばんだ時 コットン素材は汗を吸収しやすいのですが、
乾燥もしにくいという性質があり、雑菌などの繁殖が心配されます。
毎日使うものなので耐久性も大切です。
高品質な人工毛は人毛と見分けがつきません。
ただカラーチェンジやデザイン変更が難しく
長期間使うと静電気で毛先が絡まりやすいのが難点です。
その上人毛の様に湿度や熱を吸収したり発散したりする力がありません。
20年以上 何千人ものお客様にウィッグをお作りしてきた経験上、
人毛に勝るものはないと実感しています。
本来は頭にぴったり合う型をとってウィッグをお作りするのが一番だと思いますが、
制作期間、価格、使用期間などを考えて、
抗がん治療のお客様には
フルオーダーに準ずるクオリティのセミオーダーをJinaサロンでは開発し、お勧めしています。
Jinaのセミオーダーウィッグ製作例
(Jinaのセミオーダーは人毛100%で全て手植えです)
ネット部分は柔らかく伸縮性のある素材です。
1台に約1ヶ月かけて人毛100%を丁寧に手植えしています。
お好きなデザインにカット、カラー、パーマを自由にできるので、
脱毛前のご自分のヘアースタイルを再現できます。
(価格は20万円〜25万円)
Jina全頭セミオーダーウィッグ着用例
ウィッグの良し悪しは使用して初めて実感できるものです。
ぜひ実物を手に取って試着などもされて、お造りになることをお勧めします。
ケアインナーの選び方については
次回【アピアランスケア】③ 乳がんの手術をされた方の下着の選び方について
でお話しさせて頂きます。